エンジニアの転職で何社受けるかは、持ち時間の割り方で決まっていた

受ける先の数を決めかねたまま、手帳の空き枠を見ているエンジニア
「何社くらい受けるのが普通なのか、目安が見つからない」
「絞れば決まらない気がして、増やせば手が回らなくなる」
「在職のまま動くので、そもそも使える時間が読めない」

そんな数え直しを、何度も繰り返しているあなたへ。

結論から言えば、
受けられる数は、在職のまま確保できる持ち時間の側で先に決まっていました
意欲の量では、この上限が動きません。

この記事では、持ち時間の測り方と、面談する側に見えていた準備の薄さ、そして数より先に決まる受ける順番までを、順を追って並べます。

 

「何社」という問いは、持ち時間を一社あたりの準備で割った答えでした

受ける数を決める前に、動かせる時間のほうを先に数え出す

何社が適正か、という形にすると答えが出ませんでした。前提が人によって違いすぎるからです。

代わりに置ける式があります。在職のまま確保できる持ち時間を、一社あたりの準備で割る。出てきた値が、いま回せる上限になります。

割り算の形にすると、増やす手は二つに絞られます。分子を増やすか、分母を削るか。数だけを目標に置くと、削られるのはたいてい分母のほうでした。

 

分母は、一社あたりに使う準備の時間です。募集内容の読み込み、経歴の当て込み、想定される問いへの答え。ここが厚いほど話が具体になります。

分子は、在職のまま空けられる時間です。就業時間と、帰ってからの残りで先に枠が決まっています。気持ちの側では増えません。

 

ですから数を先に決めると、順序が入れ替わります。上限を超えた分だけ、分母が薄くなるからです。

薄くなった分は、当日の答えに出ます。増やしたはずの機会が、機会のまま終わることがありました。

あなたが最初に数えるのは、社数ではなく空けられる時間のほうになります。

 

在職のまま動くと、使える時間には先に上限が置かれています

在職のまま空けられる時間を、暦の上に薄い帯で置いてみる

分子の側には、自分では動かせない条件が並んでいます。相手の窓口が開くのは平日の日中で、就業中の時間帯と重なります。

休みの取り方にも形が決まっています。厚生労働省の「確かめよう労働条件」に、年次有給休暇を時間単位でとる方法のページが置かれています(2026年9月4日 取得)。

 

そこには「事業場で労使協定を結べば、年5日までの範囲で、時間単位の年次有給休暇(時間単位年休)をとることができます。」と書かれています(同日取得)。

刻んで使える枠にも、こうして上限が置かれています。協定の無い職場なら、半日か一日の単位で取ることになります。

どちらにしても、面談へ回せる枠のほうが先に決まっています。ここはあなたの側では動きません。

 

枠が減るのは、面談の時間だけではありませんでした。一回につき、次の三つがまとめて出ていきます。

  • 移動と待ち時間——前後に発生し、就業時間の外へはみ出します
  • 戻ってからの立て直し——中断した作業へ戻るまでに時間が要ります
  • 当日までの読み込み——公開されている資料へ目を通す時間です

 

夜と週末へ寄せる手もあります。ただ、そこは経歴を書き直す時間と同じ枠でした。面談を増やすほど、書き直す側が削られます。

 

分子は動かしにくく、動かすと別の場所が減ります。数の話が意欲の話にならない理由が、ここにありました。

 

面談する側に回ると、準備の薄さは答えの具体性に出ます

外から来た方と向かい合い、答えがどこで細くなるかを聞き分ける

社内SE として、外部の会社の方と面談する側に座っていた時期があります。体制へ入っていただけるかを、その場のやり取りで決める場面が続きました。

そこで分かったことがあります。あなたが何社受けているかは、こちらからは見えません。

見えていたのは答えの具体性のほうでした。個人の経験に基づく記述であり、同じ結果を保証するものではありません。

 

範囲の話が、会社の名前で止まります

準備が薄いときに最初に細くなるのは、担当した範囲の説明でした。

どこまで持っていたのかを聞くと、案件名と会社名だけが返ってきます。受け取った地点と渡した地点が出てきません。

 

これは経験が浅いという意味ではありませんでした。手元の経歴をその日の話し方へ落とす時間が無かっただけです。

同じ方が日をあらためて話すと、範囲が出てくることもありました。差は経験ではなく、間に挟まった準備の時間にあります。

並行している数が増えるほど、この落とし込みが後ろへずれます。ずれた分だけ、当日は案件名で話すことになりました。

聞く側は、範囲が出ないまま次の質問へ進みます。その先の答えも、同じ細さで返ってくることが多くありました。

 

決めた理由が、その場で作られます

次に出るのが、判断の理由でした。なぜその方式にしたのかを聞く質問です。

準備が足りていると、当時の制約から順に説明が始まります。予算、期限、すでに動いていた仕組み。

 

薄いと、理由がその場で組み立てられます。言葉としては通りますが、制約の側が出てきません。

聞き分けは難しくありませんでした。制約は思い出す対象ですが、その場で作った理由に日付は付きません。

ここで一段深く聞くと、答えが止まります。止まった時点で、中身を確かめる手がかりがこちらから消えます。

数を増やすと、この一段目に間に合わない先が出ます。全部が均等に薄くなるのではなく、後ろへ回した先から薄くなりました。

 

質問が、相手の資料の話に戻ります

三つ目は、こちらへ向けられる質問のほうでした。

準備が厚い方は、公開されている資料を読んだうえで聞いてきます。組織の形、使っている仕組み、動いている案件の並び。

 

薄いと、その日に配った資料の中身を聞き返す形になります。答えは返せますが、持ち帰るものがこちらに残りません。

面談は、互いに材料を交換する場でもあります。片側からしか材料が出ないと、判断に使える情報が半分になりました。

公開されている資料へ目を通す時間は、一社あたり十数分では足りませんでした。並行する数が増えるほど、この工程から先に落ちます。

落ちていく順番は、だいたい同じでした。公開資料の読み込み、経歴の落とし込み、想定される問いの整理。手前から順に消えます。

 

重くなるのは面談そのものより、あいだに挟まる工程でした

面談と面談のあいだに挟まる連絡の往復を、線でつないで数える

並行させたときに効いてくるのは、面談の回数ではありませんでした。あいだの工程が、数に比例せずに膨らみます。

  • 日程の調整——候補を出して返事を待つ往復が、先の数だけ並びます
  • 条件のすり合わせ——伝えた内容が、先ごとに少しずつ分かれます
  • 返答の期限——相手の都合で決まるため、こちらでは並べ替えられません

 

日程の調整は、相手の数だけ往復します

日程は一往復では決まりません。候補を出し、返事を待ち、埋まっていれば出し直します。

 

一社ごとなら短い作業です。並ぶと、こちらの空き枠を全部の先に対して同時に管理することになります。

片方が確定するまで、もう片方の候補は仮のままです。仮で押さえる枠が増えるほど、実際に使える枠は減ります。

返事の遅い先が一つあると、後ろの並びが全部ずれました。ずれた分は、準備の時間から差し引かれます。

連絡は就業時間の合間に返すことになります。まとまった時間ではなく、細切れの時間が持っていかれる形でした。

調整そのものは、削っても中身の質が落ちない工程です。ただ、あなたが削れる量にも限りがありました。

 

条件のすり合わせと、返答の期限が重なります

もう一つが、条件のすり合わせでした。

希望する内容は、話すたびに少しずつ形が変わります。並行していると、どこで何を伝えたかが分かれていきます。

 

ここは書き留めておけば追えます。追えなくなるのは、返答の期限が重なったときでした。

期限は相手の都合で決まるので、こちらの順番では並びません。同じ週に二つ重なることもあります。

重なると、比べるための材料が揃う前に返すことになります。数を増やした目的が、そこで裏返りました。

期限そのものは相談できる場合もあります。ただ、相談が効くかどうかは、その時点では分かりません。

 

割り方が合わなくなる前に、受ける順番のほうを決めます

受ける先を横一列ではなく、前後に並べ替えて手前から手を付ける

ここまでを踏まえると、先に決まるのは数ではありませんでした。決まるのは、どこから受けるかという順番のほうです。

順番が決まると、持ち時間の割り当ても決まります。手前へ厚く配り、後ろは間隔を空けて置く形になります。

 

横一列に並べると、割り当ては均等になります。均等に薄いと、どの先でも同じ細さの答えになりました。

ここで効いてくるのが、あなたの手元にどれだけ材料が揃っているかでした。揃っている先から当たると、答えが最初から具体になります。

横へ並べるか、前後へ並べるか。同じ数でも、割り当ての形が変わります。前後なら、手前で受けた質問がそのまま後ろの材料になります。

 

順番の付け方は、材料が揃っているかどうかの一軸で足りました。

  • 材料が揃っている先を、いちばん手前に置く
  • 揃っていない先は、間隔を空けて後ろへ回す
  • 本命は、手前で一度当たったあとに置く

 

逆に並べると、材料が揃う前に本命へ当たることになります。やり直しが効かない先ほど、後ろに置くほうが安全でした。

 

手元の材料が薄いと感じたら、順番より先に書く側の話になります。経歴書の3か所を書き換える手順は、読む側の目線から並べました。

移った先へ何が付いてくるかから見たい場合は、転職が失敗と呼ばれるときに持ち越されていたもののほうが近い話になります。順番を決める前に、そちらから入る読み方もできます。

 

順番を決めたあとで読む、窓口の公表欄

順番を書き終えた紙の横で、窓口が公表している欄を読み始める

順番が決まったら、外の窓口へ当たる段になります。先に確かめておくのは、公表されている対象の範囲と、面談までの並びです。

対象の欄は面談で動きません。あなたの並べた順番が外れた領域に向いていると、順番の話に入る前に終わります。

順番を決めたあとに読む2欄(各社公式サイト。2026年8月17日 取得)
項目レバテックキャリアGeekly
対象ITエンジニアとデザイナーIT・Web・ゲーム業界の転職
面談までの流れ申し込みのあと、面談の前に希望条件の入力が挟まる登録の次に面談が置かれている

 

表に置いたのは各社が公表している記述で、当サイトの側で裏を取った内容ではありません。

当サイトの評価軸に基づく整理であり、客観的な優劣を示すものではありません。評価軸は広告掲載方針に記載しています。

 

噛み合う置き方と、外れる置き方

筆者は本サービスの利用者ではありません。以下は各社の公表情報と、SE・社内SE としての実務経験からの整理です。

上に並べたのは各社が公表している範囲です。順番の付け方までは、どちらも公表していません。

 

レバテックキャリアの側には、申し込みのあとに希望条件を入力する工程が挟まります。順番を決め終えていれば、そこへそのまま置けます。

決め終えていないと、入力の欄で順番を考えることになります。そこは持ち時間の外にあり、締め切りだけが先に動きます。

 

Geekly の側は、登録の次に面談が置かれた形です。手前に置く先を決めてから座ると、面談の時間を中身に使えます。

公表されている対象の領域から外れた先を本命にしている場合は、順番の話より前で噛み合いません。

勤務する地域や契約の形をどう扱うかは、両社とも公式のページから読み取れませんでした。ここは席に着いてから確かめる項目になります。

 

 

希望条件の欄には、手前に置いた先の条件から書けます。後ろへ回した分は、空欄のまま残して構いません。

 

 

面談の席では、どこから受けているかを先に言えると早く進みます。数ではなく、順番の話として置ける材料になります。

 

まとめ — 決めるのは数ではなく、どこから受けるか

受ける先の並び順だけを書き残して、机の上のメモを閉じる

最初に決めるのは、受ける数ではありませんでした。手前に置く先が決まると、残りは後ろへ自然に並びます。

並べ終えてから数えると、いくつ回せるかは割り算で出ます。持ち時間が分子で、一社あたりの準備が分母です。

 

途中で回らなくなったときも、減らすのは後ろからになります。手前は厚いまま残るので、答えの細さは変わりません。

数は結果として出てくる値で、先に置く目標ではありませんでした。目標に置くと、分母から削られます。

 

いまあなたの手元で決められるのは、どこから受けるかという一点です。数のほうは、そのあとで数えれば足ります。